説明
自動式蓄音器は極めて巧妙な方法によりまして、人のする仕事を全部機械的に行う様に出来ております。最初聞きたいレコードを数枚選び、このを機内に用意すれば、スイッチ一つで随時音楽を奏せしむる事が出来ます。ディンナー時に十八世紀のチュンバームユージックでも演奏せしむれば、往時の欧州の王侯を偲ばしむるものがありましょう。 然も本器は拡声器を以て普通の蓄音器より遥かに低い音から実演より遥かに高い音迄、自由に加減出来る様になっております。たとえ蓄音器とは云え、ベートーベンの第五シンフォニーのスケルツォから、フィナーレに移る辺をフォルテで聴いたならば、熱血が体内を流るるが如き心地が致します。
仕様
年代:昭和(1920年代)
メーカー:ビクター
型番:10-70
価格:3500円
タイプ:フロア型
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